『たまたま』初日の幕が開きました

8月4日(金)、いよいよ『たまたま』の幕が開きました!

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14時からゲネプロがあるので、私はその時間を目指してパル多摩へ。着実に進む祭りの準備。そして多摩中央公園を覗いたところ、何やら清掃作業中。万が一土日もこんな感じでしたら、無粋でごめんなさい! でもカルガモさんたちはそんな人間の営みなど関係無くのんびりと過ごしていました。

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14時からゲネプロを拝見。こんな機会でないとできないので、時々場所を移動して会場のいろいろな場所で観劇。最前列に座ったら、写真撮影の邪魔になるからと注意されました(汗)。

パルテノン多摩の小ホールは(小と言っても304席ありますが)、どこからでも見えやすいです。ただし音の響きは場所によって驚くほど違います。反響の関係で、ピアノの演奏と重なると比較的台詞が聞き取りにくなるところもある(すみません、仕事の関係で音にはうるさいのです)。ただしこれはほとんど人がいない状況なので、人がいっぱい入ればかなり違うかもしれないなと思いました(それは正しいことが後に判明)。

 

 

本番までの間、役者さんはみんなもっとくつろいでいるのかと思いきや、ほとんどの人が舞台上に立って自主稽古というか、本番に向けてエンジンを温めておくためのアップを続けています。その一方、客席でじっと音楽を聞いて集中力を高める人も。舞台上にいない人も、おそらく別の場所で似たようなことをやっているのではないでしょうか。また、舞台上にいても、体を動かして声を出すわけではなく、皆の姿をじっと見守っている人もいる。あれも精神的な面から『たまたま』の世界に入り込んでいるのでしょう。本番前のアプローチは本当に人それぞれ。そんな光景は、一般の観客としては見られないものなので、非常に新鮮でした。写真でお見せできないのが残念です(そもそも写真を撮っていませんが)。

 

 

本番では、私はチラシ配りの担当。自分で折り込んだ当日パンフ+チラシを来場者の皆様にお渡しします。チラシの束を持つ左手がこんなに疲れるものだとは予想していませんでした。

 

私の友人知人も結構見に来てくれている。ありがとう。もちろんワークショップの参加者も。その筋では有名なシアターゴアの姿もチラホラ。皆様、よくぞ来てくださいました。

 

初日は、市民スタッフに参加する前から自分でチケットを買っていたので、開演5分前にスタッフ証を外して一観客に戻ります。この日はほぼ満員。これまでガラガラの客席で、通し稽古とゲネプロを見ましたが、本番ではどう変わるのでしょうか。

 

 

ついに開演。いろいろとビックリです。観客の反応が凄くいい。とても温かいヴァイブレーションが場内を満たしている。非常に適切な、温かい笑いが起きる。よく観劇をされる方なら、この「適切な温かい笑い」というのが、実はとても貴重なものであることをご存じでしょう。「適切の範疇をハズレた、笑いのための笑い」「いかにも内輪受けな笑い、あるいはスノッブな笑い」「極端に笑いの沸点が低く、そんなに笑う必要もないところでの大袈裟な笑い」など、かえって場の空気を白けさせる笑いが少なくありません。しばしば腹に据えかねることがあります。「舞台は観客と共に作るもの」というのは決して観客サービス用のフレーズではなく、本当に観客の観賞態度が劇場全体の雰囲気を変えてしまうのです。

 

その点、今回パルテノン多摩小ホールを満たしていたのは、申し分のないヴァイブレーションでした。観客の反応を見て初めて「あ、そうか。ここって実は笑うシーンだったのか」と気づかされるところさえありました。そのようなヴァイブレーションは当然役者にも伝わります。皆 ゲネプロよりもずっと自然でスマートです。通し稽古を見た時には、正直かなり荒削りな部分も多かったのですが、本番ではほとんどの部分がきちんと作品世界に馴染んでいました。そりゃあれだけ素直に過不足の無い反応をされれば、役者だってやりやすいし、いやでも気分が盛り上がってくるでしょう。通し稽古/ゲネプロ/本番初日と見てきましたが、本番のグルーヴ感がずば抜けていました。

そして気になっていた音響も、やはりお客さんが入ると、その体でトゲトゲした部分を上手い具合に吸い込んでくれる。台詞は聞き取りやすくなり、ピアノの音もまろやかに。少なくとも私の座っていた席では、音響の問題はほぼ解消されていました。

 

そんなこんなで全体のノリも良くなっていたのでしょう。ゲネプロで2時間10分だったのが、本番では2時間4分に。どこで6分も短くなったのか、役者たちが後で不思議がっていたほどです。

 

 

しかしこの日は19時30分開演で21時34分に終演。それなのに完全退館時間が22時。しかもその間に初日乾杯をするというありえないスケジュール。初日の常で、出演者の知り合い等が多いので、たいへんな状況。それでもどうにかこうにかほぼ時間通りに退館できたのは奇跡でした。

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その後、何となく役者さんたち(と、そのお知り合い)の飲み会に混じることに。知らない人も多かったので写真は遠慮しておきましたが、お通しだけ写しました(笑)。個人的には、12年ほど前から舞台で何度となく演技を拝見しているS・Rさんと初めて話すことができて嬉しかったです。

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残りは2日、3公演です。あとたった3公演で、『たまたま』がこの世から消えてしまいます。

 

 

 

市民スタッフのマサトでした。

 

 

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

84日(金) 1930分開演

85日(土) 14時開演/19時開演

86日(日) 14時開演 

 

上演時間:約2時間 パルテノン多摩 小ホール

 

http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

 

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【まとめ】『たまたま』だけを見て帰るなんてもったいない!!〜見どころだらけの多摩センター周辺

『たまたま』無事初日の幕が開けました。

 

本日は平日の19時30分開演だったので、終演後は何かと慌ただしかったです。

 

しかし明日からは土曜日曜の週末。多くの人にとっては休日でしょう。つまり観劇前か観劇後にそれなりの時間が取れるのではないかと思います。

 

あらためて申し上げますが、多摩センターまでいらっしゃるのであれば、お芝居だけ見て帰るのはあまりにもったいない。これまでにオススメした多摩センターのスポットをもう一度整理しますね。

 

 

★今や多摩センターは別名「キティちゃんの街」です。お時間がある方は、ぜひともサンリオピューロランドを覗いてください。

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/06/23/121055

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★ファッション・スポーツをはじめとした買い物なら2つ先の南大沢にある、東京都内に2つしか存在しない大規模アウトレットの1つ「三井アウトレットパーク多摩南大沢」へどうぞ。日曜までセール期間中です!

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/07/19/165446

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★多摩センターから電車で直通10分圏内に4つのシネコン+1つの名画座で、全37スクリーンが揃っています! 映画好きなのあなたは、ぜひとも芝居とのハシゴを!!

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/07/20/113239

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★時間に余裕があり、昔の多摩を観たいという方には一本杉公園がオススメ。

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/07/21/171755

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★紹介できませんでしたが、過去へのタイムスリップなら、駅のすぐ近くに「東京都埋蔵文化財センター」という施設もあり、こちらでは縄文時代の多摩を見ることができます。多摩地区はニュータウン開発によって初めて人が住み始めた土地ではなく、1万年以上前から文化が栄えていた地なのです。

https://www.tef.or.jp/maibun/index.jsp

 

 

パルテノン多摩までの途中にあるのが、東京で5番目/日本全国で15番目に大きい「丸善 多摩センター店」。こちらはぜひともお寄りください。

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/07/22/104345

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★多摩センターでの飲食なら、こちらをご参考になさってください。

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/08/01/114744

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★残り2日間には、何と駅からパル多摩までの間で夏祭が開かれています!

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/07/29/153628 

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★そしてパルテノン多摩にいらっしゃるなら、10分程度でもいいですから、必ずその上に広がる多摩中央公園をご覧ください。多摩ニュータウンならではの光景が、そこに広がっています。

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★多摩センターまでのアクセスは、こちらにまとめてあります。

http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/07/31/101636

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観劇だけして帰るなんて本当にもったいない。ハローキティとの触れあい/アウトレットでのお買い物/映画/過去へのタイムスリップ/巨大書店/夏祭り/飲食と、多摩センターは、あらゆる文化・エンタテインメントを楽しむことができる街です。

 

土曜日曜、皆様のお越しを心よりお待ちしております!!!

 

 

 

市民スタッフのマサトでした。

 

 

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

8月4日(金) 19時30分開演

8月5日(土) 14時開演/19時開演

8月6日(日) 14時開演 

 

 

※上演時間:約2時間5分  パルテノン多摩 小ホール

 

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「たまたま」出演者、亀島一徳さんにインタビュー!

市民スタッフFです。
たまたま出演者インタビュー、今回は多摩センター育ちのこのお方、亀島一徳さんです!

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亀島一徳  1986年生まれ。東京都出身。小中高と多摩センターで育つ。ロロ所属。ロロには09年の旗揚げから参加し、ほぼ全作品に出演。映像も含め外部作品への出演も多数。近年の主な舞台出演作に、東京グローブ座で上演された『TOKYOHEAD~トウキョウヘッド~』、KUNIO12『TATAMI』、サンボン『口々』、木ノ下歌舞伎『勧進帳』『東海道四谷怪談―通し上演―』などがある。

 

 

ー亀島さんは多摩センターご出身ですが、ワークショップの発表会のときに、作品の中で若い頃に感じていた気持ちを台詞で言われていましたよね。亀島さんにとって、多摩センターはどんな街ですか?

 

僕、今30歳なんですけど、やっぱり10代とか20代前半の頃は今思うとあんまり地元に対してポジティブな感情は持っていなかったですね。なんならちょっと恥ずかしい、ぐらいに思っていました。

 

ーその気持ち、とってもわかります(笑)。わたしもかつてそういう若者の一人でした。でも、その“多摩コンプレックス”を感じている人もいるし、感じていない人もいるんですよね。

 

そうなんですよ。(コンプレックス)感じますよね?でも、周りを見てもみんながみんな感じているわけじゃないんですよね。

 

ーずっと住み続けている人もいるし、結婚して子供を産んで多摩で三世代で暮らしている人もいますもんね。その違いって、なんなんでしょうね。

 

ほんと、なんなんですかね。でも僕も年を取って30歳になって、正直あんまり地元について考えたりしていなかったんですけど、この「たまたま」の芝居を演るにあたって、地元についてもう一度考えることになって。街歩きしたり、いろんな人と地元について話してみたり。 「嫌い」っていうのは、まだ、“感情”があるじゃないですか。

 

ー無関心ではない、っていうことですよね。

 

そうです。無関心ではないので、何かしら思うところがあって。多摩センターも若い頃は全然おもしろくないな、って思っていたけど、自分も大人になって、歩車分離されていることの特別さとか重要さを感じるようにもなりましたね。

 

ー私も、それは多摩センターを出て行ってから感じましたね。以前町田マリーさんのインタビューでもその話題が出ましたが、あの歩道がしっかり確保された街で育つと、ちょっと平和ボケみたいなところが自分自身にあるんだな、って身体レベルで気付くというか。

 

どっちがいいんですかね。全世界が多摩センターみたいだったらそれでいいんですけど(笑)、そうじゃないじゃないですか。けっこう“特殊で過保護な状況”で。そういった環境で育ててもらえるのは幸せは幸せなんですけど。

 

ーその“過保護さ”って、外に出ないとなかなか気付けないですよね。

 

そうですよね。べつにずっとそこに居られるわけではないし。選び方によってはずっと居られるのかもしれないですけど。

たとえば高円寺で、僕くらいの年齢の男が昼間っからバンドT着てフラフラしていてもべつに何も言われないじゃないですか。そういう人はいっぱいいるし。でも、多摩センターでそれをやっていると、人を不安にさせるかもな、みたいな。

 

ーちょっと不審者扱いされるかも、みたいな(笑)

 

なんでこの人は平日の昼間にいて働いていないんだ、って。

 

ーそれはやっぱり“中央線カルチャー”があって、っていう街全体の文化ですよね。そういう文化に共鳴している人たちが住んでいる。でも、多摩センターにはそういう文化はないですもんね。

 

でも、ほんとはいろんな人がいるはずなんですよね。僕みたいに自由業の人もいるだろうし。勝手に僕がそう思っているだけかもしれないけれど、「圧倒的な正しさ」みたいなものがあるというか……。

 

ー「圧倒的な正しさ」とは?

 

安心・安全とか、豊かな緑がある、住宅ローンで持ち家がある、とか。そいうことが若い時はウザかったのかな。でもそうやって生きていける人って一部じゃん、って。そこからはみ出た人に対する寛容さが、ないわけじゃないんだろうけど……。

 

ーワークショップの発表会で亀島さんが「(若者が)買える服屋がないんだよね」って台詞を言っていたのが、すごく共感したところで。多摩センターって、そこで生まれ育った若者はもちろん、近隣にたくさん大学があって、若者の出入りも多い場所でそれなりの規模の街なのに、その層のニーズに応えるサービスがまったくないんですよね。若者にやさしくない街だな、って思って過ごしていました。除外されているというか。だから、単身の若年層は出て行ってしまう。

去年、ネットニュースで見て知ったんですけど、「多摩市と埼玉県の所沢市の30代単身者の転出」がとても多いらしいんです。

toyokeizai.net

 

わかるな~~!僕、所沢も大学生のとき住んでましたもん(笑)。

 

ーマジですか!?二都市を制覇していますね(笑)

 

その世代に、所沢も多摩センターも向いてないんですよね。そもそもが。

 

ー対象とされていないんですよね。

 

そこに向けて作られてない、っていう。

 

ー「じゃあそりゃ出ていくよね」って話になりますよね。それは「街」の機能として、多摩センターの問題点の一つでもあると思います。働き盛りの世代には都心部への通勤がしんどい、という大きな要因ももちろんあるのですが。

今、「たまたま」の舞台の中で改めて故郷と向き合ってみて、どうですか?ポジティブな感情は湧いてきましたか?

 

ここから好きになっていくだろうな、って思いますね。もっと年を取ったときに、最終的に多摩センターに住むのか、というのは正直まだわからないんですが……。この劇を始めるときに、「好きか嫌いかわかんないな」って気持ちだったのが、今は「好き」寄りではあるかな、って。自分が年を取ったから、っていうのもあると思いますが。

 

ーご自身の中で、少し気持ちの変化があったんですね。 では、「たまたま」で演じられる役どころについて教えてください。

 

何役も演るんですが、さっき話したような、「多摩センターに物足りなさを感じている若者の役」も出てきます。

 

ーまさにそのものですね(笑)いちばんリアリティのある役ですね。

 

そうですね。半分ドキュメントみたいな役柄なので、同じように思っている若者が共感してくれたら、僕もさみしくないと思います(笑)。僕だけが思っていたことじゃないんだな、って。

 

ーおそらく、共感してくれる若者はいっぱいいるような気がします(笑)
では、最後に観に来てくださるお客様にメッセージをお願いします。

 

いろんな見方、いろんな視点の提示がされる劇だと思います。多摩センターの街に住む人がこのお芝居を観て、ああだよね、こうだよね、って言って楽しんでもらえたらうれしいですね。あと、知らなかった地元の歴史に出会ったり。街のポジティブなところ、ネガティブなところ、いろんな要素が詰まっているので、多摩ニュータウンに住んでいる人は興味深く感じてもらえる作品になっていると思います。

 

ー改めて多摩の街の再発見ができる舞台になりそうですね。ありがとうございました!

 

 

亀島さんの話を聞きながら、もう一人の自分と対話をしているような気持ちになりました。そして、ほんとうはもっと、多摩に住んでいた頃にこういう話を誰かとちゃんとしたかったんだ、と思っていたことに気付かされました。
亀島さんは劇中で何役も演じられますが、やはり、ご自身が若者だった頃に感じていた気持ちが投影された“モノローグ”の部分に、ぜひ注目していただきたいと思います。

ニュータウンは様々な問題を抱えているけれど、じゃあ、ここから、どんな風に変わっていけばいいのか。変われるのか。「たまたま」という舞台が、もう一度みんなで一緒に「街」について考えていくきっかけになればいいな、と改めて思いました。

「たまたま」、いよいよ開幕です!

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 8月4日(金) 19時30分開演

 8月5日(土) 14時開演/19時開演

 8月6日(日) 14時開演 ※上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

 http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

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いよいよ開演前日!!

いよいよ明日は『たまたま』の初日です! 私は前日(木)と初日(金)の2日間、仕事を休んでお手伝いすることにしました。土日を含め、4日間パルテノン多摩にこもります。

 

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とりあえず正午に集合とのことなので、駅の方からパル多摩へ。土曜と日曜に開かれる祭りの準備も少しずつ進んでいるようです。

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そして本日気がついたのですが、駅からパル多摩へと向かう通りは「パルテノン大通り」のはずなのに、ふと気づくと、「ハローキティストリート」という幟がズラリと並んでいます。最初はパルテノン大通りと交差してピューロランドに向かう通りかと思いましたが、そうではない雰囲気です。

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何と言うことでしょう。パル多摩の手前では、「パルテノン大通り」と「ハローキティストリート」が、我こそ正統なりと主張し合っています。パルテノン多摩とピューロランド、多摩センターの二大勢力の間でこんな領有権争いが勃発していたとは怖ろしい。尖閣諸島もビックリの状況です。

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ちなみに私の聞いた都市伝説によれば、多摩センターの街でキティちゃんの悪口を言うと、突然現れた黒い服の男たちによってどこかへ連れ去られ、そのまま記憶を消…おや?こんな時間に誰かが呼び鈴を鳴らしています。怖いので居留守を使って本題に話を進めましょう。

 

 

 

 

本日のメインの仕事はチラシの折り込み作業です。いつも芝居を見に行くともらうチラシ。とりわけこまばアゴラに行くと、漬け物石代わりに使えそうなほど重い束をもらいますが、あれを作る作業です。

 

場所は小ホールのロビー。机にずらりと並んだチラシの束。しかしこういう作業をやるのは初めてなので、どれくらいの時間がかかるのか分かりません。3時間くらいかな?と予想します。参加者は3~4人。

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さて、始めると指でチラシが取りにくくて結構たいへんです。劇場でチラシをもらうと、同じチラシが2枚入っていたり、隣の人の束に入っているチラシが自分のところには入っていなかったり…ということがよくありますよね? 実際に自分でやってみると、そういうことが起きるのも無理はないことがよく理解できます。情報の取扱がこれだけデジタル化されている時代にしては信じられないほどアナログな作業。しかし逆にここまでアナログだと、何だか楽しくもなってきます。そう言えば学生の頃、これに近い形のアルバイトをいろいろしたような…などという思い出も甦ったり。

 

ちなみにチラシの折り込みは、このように劇場側がやるものとは限らず、チラシを入れてもらうカンパニーが自ら折り込みに来たり、専門の業者がバイトを使って代行作業をしたり、いろいろなケースがあるようです。

また折り込み作業には「東京方式」と「大阪方式」があって、「東京方式」は各カンパニーが列になり、自分たちのチラシを折り込んで次のカンパニーにチラシの束を渡していく方式。「大阪方式」は自分のチラシも他のチラシも関係なく全員でひたすら束を作っていく方式。今日の我々は大阪方式ですね。チラシ折り込み1つ取っても意外と奥が深い。

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しかしなかなかチラシの山は減らない。「指サックとかメクールとかあればいいのにね…」などと話していたら、制作担当の方が事務所から借りてきてくれました。メクールです。早速使ってみました。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

何だこれ! 全然違うぞ!! 

スピードが150%くらいアップした!!!

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素晴らしい! メクールは本当に偉大な発明です。ノーベル賞とは言わぬまでも何か賞を贈りたいくらいです。本当に感激です。

 

 

その後人数は徐々に減り、最後は2人の作業になりましたが、とりあえず一区切りで16時20分! 予想をだいぶオーバーしています。ここでお弁当をいただきました。食べかけの写真ですみません。肉体労働の後でもあり、お弁当おいしゅうございました。

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ついでにここで長年の疑問を尋ねてみました。「19時開演の芝居に出る役者さんって、食事はいつ頃しているのですか?」答えは「17時頃」でした。やはり開演前に食べるのですね。芝居を終えて来客への挨拶をしたりしていると22時を過ぎますから、そうでなければもたないでしょう。役者は体が資本です。

 

 

 

この時点でさらに1人離脱。残ったのは私1人ですが、外部団体のチラシとパル多摩のチラシを組み合わせた最終型を全部完成させるまで、残りあとわずかです。通し稽古は18時から。それまでの時間つぶしにもなるし、これっぽっちを明日に残すのは気持ちが悪い。もう全部やってしまえ!と、1人でコツコツ最後の作業を続けました。結果、17時35分に800部のチラシ束完成!! いや~、さすがに疲れた。約5時間半。3時間という読みの倍近くかかりました。やはりアナログ仕事は時間がかかります。

 

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ちょっと外に出てみたらビックリ。さすがに写真に写すのは無理でしたが、パル多摩の前を多くのトンボが飛び交っています!! もうそんな季節なのか…としみじみ。多分日が傾いて涼しくなった夕方に出てくるのでしょう。夕方にパル多摩~多摩中央公園にいらっしゃる方は、無数のトンボに出会える可能性がありますので、どうぞお楽しみに。

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そして18時から、いよいよ初めて見る『たまたま』の通し稽古。感想は…初日前に言えるわけないでしょ!(笑)。

 

ただ1つ、出演者がインタビューで口々に言っていた「普段の瀬戸山美咲/ミナモザの瀬戸山美咲とはまったく違う作品」というのは本当でした。シリアスからコメディ、ファンタンジーまで何でもありのオモチャ箱のような作品を、どうぞお楽しみに。初日は明日、8月4日(金)19時30分からです!!

 

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P.S. 

「多摩センターで何を食べれば良いのか?」の記事でオススメしたトレーノ・ノッテは、パル多摩の向かって右側の入り口から入り、すぐ左脇にあるエレベーターから行けます。カフェは4階、レストランは5階です。

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市民スタッフのマサトでした。

 

 

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

84日(金) 1930分開演

85日(土) 14時開演/19時開演

86日(日) 14時開演上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

 

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ご鑑賞の前にオススメ>『たまたま』年表

『たまたま』は多摩ニュータウンの歴史をベースにした物語です。実はそれだけには到底収まらない、様々な要素を盛り込んだオモチャ箱のような作品なのですが、ともあれ多摩ニュータウンの歴史がバックボーンとなっていることに間違いはありません。

 

そこで当日パンフには、作品理解を助ける意味もあって、『たまたま』年表が組み込まれます。

 

しかし、歴史的な題材を扱った芝居で、このように当日パンフに年表や歴史用語集が入っていることが時々ありますが…開演前のバタバタした時間に、暗い劇場内で細かい字が並んだ予習資料を読むの、ツラくないですか? 入場がギリギリになったりすれば、そもそも読んでいられません。そういうことがあるたびに、「予習が必要な作品なら、その資料、事前にネットで公開してくれよ!」と思ったりしませんか? 私は思います。

 

そんなわけで、すでに初日ではありますが、『たまたま』年表をこちらで事前に公開いたします。

 

 

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全ての要素が直接 物語中に出てくるわけではないので、歴史の授業のように細かく覚える必要はありません。

ただ多摩ニュータウンの建設が決まったのは、今から約50年前。東京オリンピックの少し後なんだ」とか

「でも入居が開始されてから数年間は鉄道の駅が無かったのか。ずいぶんいい加減だな~」とか

パルテノン多摩もピューロランドもココリアの建物(旧そごう)も、バブル時代の末期に作られたのか。道理で豪華なわけだ」とか

ニュータウンの開発事業自体は11年前に終わったのね」とか、

そういった主なポイントを、ご自身の人生と照らし合わせる形で、何となく覚えておけば大丈夫です。

 

ただし1つだけご注意。「1億円拾得事件」だけは、できればウィキペディアなどで概容を簡単に把握しておいた方がいいと思います。これは作品の重要なモチーフの1つになっているのですが、多摩ニュータウンには直接関係無い上に、もはや覚えている人もあまりいない事件。そのため普通に年表を見ても、右目から左目へと抜けていきそうです。しかし全く予備知識無しで見ると、「なぜ突然1億円?」と序盤でつまずく可能性がありますので、ぜひ事前にチェックしておくことをオススメします。

 

画像はパソコンやスマホでダウンロードすれば拡大して見られるはずです。多摩ニュータウンの50年以上に及ぶ歴史と、その背景にあった日本の右肩上がりの時代に思いを馳せながら、『たまたま』をお楽しみください。

 

 

 

市民スタッフのマサトでした。

 

 

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

84日(金) 1930分開演

85日(土) 14時開演/19時開演

86日(日) 14時開演 

 

上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

 

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「たまたま」出演者、中田顕史郎さんにインタビュー!

『たまたま』出演者インタビュー、今回は中田顕史郎さんです。一度見たら忘れられない強い存在感を漂わせる中田さんは、ミナモザをはじめとする瀬戸山美咲作品の常連。出演者としてだけでなくドラマターグとして創作面に深く関わり、瀬戸山作品に欠かせない右腕的な人物となっています。

 

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1966年生まれ。神戸市出身。解散した劇団「青空美人」の看板俳優。現在はフリー。近年はミナモザ、空想組曲DULL-COLORED POP、鵺的などに出演。2016年度の「サンモールスタジオ年間最優秀男優賞」を受賞した。また1990年頃からコンテンポラリーダンス作品のドラマターグを担当し、近年は演劇作品のドラマターグも多数担当。中でも、ミナモザの瀬戸山美咲とつくる作品は、岸田戯曲賞読売演劇大賞にノミネートされている。

 

 

―この芝居の前に多摩センター/多摩ニュータウンにいらっしゃったことは?

 

まだ二十代の頃、そごう(*)とかあの辺がオープンした時代ですね。バブルですからイベントとかよくやっていたんです。屋上で○○ショーみたいな。その設営のバイトで行ったのを覚えてますね。一番最初はその時だと思います。バイト代は、1日で8000円とか1万円とか、そんなもんじゃなかったかな。

(* 多摩そごうは1989年開店/2000年閉店。その建物が現在のココリアに受け継がれている)

 

 

―するとそれは20世紀の話ですね。では久しぶりにいらっしゃって、どんな感じですか?

 

う~ん…駅からパルテノン多摩までのズーンとした道、「パルテノン」というネーミングのセンスと相まって、人工的な印象、そしてちょっと浮かれている印象を覚えます。僕は故郷が神戸ですから、ニュータウンと言うと千里(*)になるんですよ。でも千里とは、やはりだいぶ違う印象ですね。

(* 大阪の吹田市豊中市にまたがるニュータウン。建設時期は多摩ニュータウンよりも約10年早いため、多摩の都市計画にも大きな影響を与えたとされる)

 

 

―それはどんな風に違いますか?

 

今回ワークショップで(多摩ニュータウンを)歩いたりしてよけい思ったんですけれど、やはりすごく計画的に作られているんです。千里の方が、あまり綿密な計画性無しにどんどん住宅を作っているのとはだいぶ違います。まあ千里も、今また変わり始めてるんですけど… 

ともかく多摩は、緑豊かだけれど人工的に作られている印象ですね。今回の脚本にも出てくるんですけど、開発の時、一回緑を全部引っこ抜いて、更地にして、それからわざわざ木を植えている。決して悪い意味ではなく、とにかく「計画されている」ということを感じさせます。電柱も無いし、車は走ってない。やはり意図しないと、ああいう風景にはならないわけで、歩いてみると、それが体感出来ますね。コンビニ少ない、自動販売機も少ない…(*) 

他の、駅を中心にダラッと成るように成った町とか、電鉄会社中心に開発された町とは違う。昔で言う公団住宅の町、高島平なんかとも違う。同潤会系とも違うし、最近の光が丘とか豊洲とか、ああいうところとも全然違う。

高度経済成長に突入する手前の、ある種の理想というか「こういう良い町を作ろうよ」というのも感じられる。そして「昼間はオトンは働きにいくものでしょ」という時代の、オカンと子どものベッドタウンという性格…その2つを凄く感じます。だから「生産する場所」があまり無いんですよね。消費する場所も、実はそんなに無いし、意外と珍しい場所なんじゃないかなという気がしました。

(* 住人として念のため注釈しておきますと、これは多摩中央公園を中心とした歩車分離が整備された地区の話で、そこを少しでも離れると車と歩行者が入り交じった道も多く、逆にそういうところは200mごとにコンビニがあったりします。完全に計画された部分以外は、意外とダラッとしています(笑)

 

 

―中田さんは、この作品ではどんな役柄なんでしょうか?

 

残念ながら、僕ととみやまさんの役は、まだ本が書かれていないので…(*)

(* このインタビューが行われたのは7月21日。その後完成した台本を読むと、中田さんととみやまあゆみさんの二人による大きな見せ場があります)

 

 

―ああっ! そうなんですか(笑)。

 

みんな何役かを兼ねますけど、いわゆる本当の役(メインになる役)は、僕たちはまだなんですよ。今 役柄表で予告されているもので言うと、僕は団塊の世代を象徴するような人物ですね。

 

 

―では最後に、この作品にいらっしゃるお客さんに向けて何かメッセージなど。

 

最初は、多摩の方々の証言、多摩のいろいろな事象、それらを元にしたドキュメンタリータッチの作品になるだろうと思っていたんです。でもその一方で、2時間のお芝居を楽しく見て欲しいという部分もあり…多摩に住んでらっしゃる人が見に来て、「おぉっ!」とか「ああ、なるほど」とか「あるある!」とか「住んでいたけど、そこは気がつかなかったな」とか…そんな風に楽しんで欲しいと思いながら作っています。そのために、ドキュメンタリータッチだけでは終わらない1つの大きな仕掛けを、作品の軸として用意しています。その仕掛けに加え、「これは多摩のこの辺の話かな?」とか「60年くらい前の話かな?ここは今の話だな」とか考えながら見ていただくと、楽しめるんじゃないかと思います。

また、多摩以外のお客さんには、多摩ニュータウンに対して抱いているイメージを引っ繰り返すような効果があるかもしれません。でもそういう事にとどまらず、「生きる」とか「町を作る」とか、「自分が住んでる町が好きなんだけど、ああいう気持ちって何なんだろう」とか〈町と私〉みたいなものを、もう一度考えるきっかけになるかな、と。そこには「家族」とか「人への思い」みたいなものが必ず含まれるはずで、そういう部分に触れられるような芝居として作っています。

 

 

 

 

 

 

★実は中田さんには、このインタビューの途中で「ドラマターグの役割」に関する話を伺っています。しかしそれが非常に長く(今回掲載した分とほぼ同じヴォリューム)、多摩ニュータウンや『たまたま』という作品に直接関係する内容でもないため、一度切り離すことにしました。そちらはインタビューの「番外編」のような形で、また後日掲載したいと思います。ひょっとすると上演が終わってからになってしまう可能性もありますが、演劇の創作や組織論に関する興味深い話題が盛り込まれていますので、どうぞお楽しみに!

 

 

 

 

市民スタッフのマサトでした。

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

84日(金) 1930分開演

85日(土) 14時開演/19時開演

86日(日) 14時開演 

 

上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

 

http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

 

twitter

 

https://twitter.com/tamatama201708

「たまたま」出演者、小林あやさんインタビュー!

こんにちは。「たまたま」市民スタッフのしおりです。
今回は「たまたま」にご出演される、様々な視点で演劇界の活性化を担っている小林あやさんのインタビューを行いました。

 

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小林あや
1971年生まれ。'92年より流山児★事務所に10年在籍。現在はフリーで舞台や映画に出演する他、演劇教育や市民講座のワークショップファシリテーターも行っている。主な出演作品に「おんな・三匹!」流山児★事務所(演出 ラサール石井)「燈臺」t.p.t(演出 デヴィッド・ルヴォー)「小さな水の中の果実」椿組(作.演出 鄭義信)「だるまさんがころんだ」燐光群(作.演出 坂手洋二) 「風が吹いた、帰ろう」桃唄309(作.演出 長谷基弘)映画「竜宮、暁のきみ」など。


多摩ニュータウンは綺麗で穏やかで明るいイメージ】
―あやさんは多摩にあまり馴染みがないということですが、ワークショップで街歩きをして多摩ニュータウンに対してどういった印象をお持ちになりましたか?

 

なんか、綺麗だなあっていうのが、まず、あって・・・廃れているというイメージがあったりとか、空き家があるとか、古くなっているとかを聞いていたから、もう少し、本当にもっと廃れているって感じなのかなあって思っていたのですけど、すごく綺麗で、みんなが公園でピクニックしていたり、(街の人が)挨拶してくださって、穏やかで緑が多くてっていう・・・明るいイメージでしたね、思っていたより。

 

―思っていたより(笑)

 

そう!

 

―なんか、パルテノン多摩の5階のレストランのお酒も美味しかったですよね(笑)

 

そうだよね!あそこ、いいよね!(※)

 

※第二回ワークショップ終了後、有志で食事をしまして、質とサービスの良さに全員感動したお店。「たまたま」観劇後に食事するのにおススメです

 

―私、また行きたいなあって(笑)

 

行きたいよね!(笑)本番中に行きたいと思っています(笑)。
あと、聖蹟桜ヶ丘に友達が住んでいて遊びに行ったことがあったのですが、聖蹟桜ヶ丘と多摩センターでは全然イメージが違くて。

 

―どう違うのですか?

 

多摩センターは一軒家的なものが少なかったり、団地が多かったりしたのですが、聖蹟桜ヶ丘は一軒家がすごく多かったりしたので、同じ多摩市でもイメージが全然違うなって思いました。

 

―あやさんが住んでいる街との多摩ニュータウンで違いとかありますか?

 

私が住んでいるところは、結構、子供が多くて住宅街で学校や保育園も多くて、子供たちが多い印象の街なんですけど、作られた感…綺麗さが全然違う…。多摩センターの方が綺麗で作られた感じがしますね。

 

―結構、皆さん、「作られた」って言葉を使いますよね。多摩ニュータウンに対して。私もそういう印象があります。

 

でも、どの街も自然に出来たわけじゃなくて、人が作ったものなんですけどね。新しい街だからそういう印象が強いのかな。

 

【色々な出演者さんの魅力が楽しめる「たまたま」】
―「たまたま」は、みんなで作り上げていく作品という印象があるのですが、あやさんの役どころについてお聞かせいただけますか。

 

結構みんな何役もやる感じなんですよ。で、私も何役かやるのですが、ホントに色々やるので…。色々な役ができて楽しいですね!

 

―じゃあ、色々なあやさんが見れる!(笑)

 

そうですね!(笑)

 

―一人の人がいろんなことをやる中で同じ時間・空間の中で一人の人が色んな印象を与えて物語を作るってことですよね…。面白い…。

 

その辺も楽しんでいただけると思います。

 

【一人っ子は一人だけの座組】
―瀬戸山さんの作品に参加は初めてということですが、瀬戸山さんと作品を作るのはいかがですか?

 

そうですね。結構のんびりしていて、自由に発言できる場で、みんなが意見できる場っていうのが、すごく良いですね。

 

―座組の方との雰囲気はどうですか?

 

アットホームで楽しいですね!
あ、みんな兄弟が多くて、私だけ一人っ子なんですよ。
で、三人兄弟の方が多くて、四人兄弟や五人兄弟もいて、私は一人っ子だから羨ましくて。

 

―それも珍しいですね。

 

あと長男長女がすごく多い座組で。

 

―わりと面倒見が良い人が多いんですかね(笑)

 

そうかもしれない(笑)

 

―じゃあ、(座組の雰囲気は)兄弟っぽい感じになるんですかね?

 

どうなんでしょうね…。でも、みんな、しっかりしていて良い座組です。

 

【お芝居の観方は自由】
―あやさんは字幕サポートの講習会にも参加されていましたが、そのとき、おっしゃっていたことって何でしたっけ?

 

 主役の字幕の色が決まっている、と言っていたんですよ。テレビの字幕とかも。
私は、お芝居って誰を主役で見ても自由で、主役はこの人!と決められて見るものではないと思っているので、始めから色分けされていると勿体ないなあって…。
その役のキャラクターごとの色、というのだったらわかるんですけど、主役は黄色!って決まっているのは嫌だなと思ったので、そこは改善できないのかなと思って質問しました。

 

―字幕サポートのお芝居に参加されるのは初めてですか?

 

そうですね!海外に行くときに向こうの言葉で字幕が出るっていうのはありましたけど、聴覚サポートという意味で字幕が入るお芝居は初めてです。

 

―なんか、「たまたま」はサポート制度も含めて初めてづくしという印象があります。

 

講習会に参加したときに、劇作家の坂本鈴ちゃんが「多くの人にお芝居を観て欲しいという思う中に、今まで耳の聞こえない人は入っていなかったのだろうか。目の見えない人は入っていなかったのだろうか」って言ったんですよ。脳性麻痺の人は入っていなかったのだろうかって、自分ですごい考えたって(坂本鈴さんの)言葉に、そうだよねって思って…。
よく沢山の人にお芝居を観てもらいたいって言うけど、自然とそういう人達を入れてなかったのだろうか、ということは、私もすごく思って…、この字幕サポートも、もっと当たり前にあるように演劇を観られるような環境を作っていく、というのが、すごく大事だなって思いました。

 

【多摩市の方も多摩市以外の方も楽しめるお芝居】
―最後に観に来てくださる皆様にメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。

 

街ができていく、という「たまたま」というお話。絶賛稽古中でございます(※)。
今まさに、街作りのお芝居をみんなで作っている段階です。
すごくすごく面白くなりそうなので、多摩に住んでいる方以外も楽しんでいただけるお芝居になると思いますので、是非、足を運んでいただければと思います。

 

※インタビューを行なったのは、稽古が始まって間もなくの頃でした。

 

チャキチャキ姉御肌な雰囲気もありつつ、人懐っこい感じと優しみを感じる小林あやさん。
ワークショップ後の飲み会などでも、あやさんにムードメーカーとなっていただいたおかげで、和気あいあいな雰囲気だったことを思い出しました。
また、演劇の可能性についてと演劇を沢山の人に観て欲しいという思いを語るとき、小林あやさんの演劇への愛情の深さに感銘を受けました。


「たまたま」は明日からの本番3日間、駆け抜けて行きます!
「たまたま」で演劇の楽しさと面白さが伝わり、皆さんに少しでも演劇の楽しみをお届けできたらと切に願います。
どうか、よろしくお願いいたします!

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

8月4日(金) 19時30分開演
8月5日(土) 14時開演/19時開演
8月6日(日) 14時開演 ※上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

 

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By 市民スタッフ・しおり