「たまたま」出演者、ワタナベミノリさんにインタビュー!
こんにちは、市民スタッフFです。
「たまたま」出演者インタビュー、今回はワタナベミノリさんにお話を伺いました!
ワタナベミノリ 1987年生まれ。滋賀県出身。2013年より「野鳩」に所属し、2016年の解散まで全ての公演に出演。その他の主な参加作品。MCR「ミカエル」、キリンバズウカ コルドファン公演「東益平7丁目団地防衛隊」。
ーワークショップで多摩センター周辺の街歩きをしてみて、どのように感じられましたか?
イメージと違ったのは、住んでいる人があまり外を出歩いていないことでした。日曜日の午後だったので、朝の通勤・通学の時間だったら違うのかもしれませんが。多摩中央公園周辺はけっこう人出が賑わっていましたが、団地周辺ではあまり住人の方を見かけなかったですね。
ー印象に残った場所はありますか?
多摩中央公園はテントとか張ってピクニックみたいなことができそうで、ファミリー層には過ごしやすそうだな、と思いました。
あと落合の団地の中を見学させてもらったのですが、行き帰りに通った、野菜の直売所みたいな、無人販売をしているところがあって、それがいいな、と思いましたね。
ーでは、ワタナベさんのご自身の生まれ育った街については、どのように思われていますか?
オーディションのときにも同じことを聞かれました(笑)
ーそうなんですね(笑)
私は滋賀県出身なんですが、地元はあまり好きではなくて。そのオーディションのときに、けっこう「地元が好き」っていう人が多くて、意外でびっくりしました。
ーたしかに、インタビューで何人かの方にお聞きしましたが、みなさんけっこう「好き」という好意的な意見が多くて私も意外に感じました。
私が住んでいた町はそこまでド田舎という感じではなくて、住宅街でした。昔は畑とか田んぼとか多かったのですが、私が引っ越してから畑や田んぼをどんどん潰して家を建てて、若い家族が増えていきました。わりと昔から住んでいる人は本音を言わなくて、でも近所付き合いは濃くて。近所の人がどこに勤めているとか、通っている学校はみんな詳しく知っていて。それをちょっと恐怖に感じていました。
ーコミュニティの狭さを窮屈に感じていらっしゃったんですね。東京にはいつ出てこられたのですか?
大学を卒業して、就職を機に、ですね。
ー演劇はいつ頃始められたのでしょうか。
京都の大学に通っていたときに演劇サークルに入っていました。
ーそうだったんですね。それでは、「たまたま」の舞台についてお聞かせください。
ご自身の役どころを教えていただけますか?
今回のお話は二つの世界が並行してパラレルで物語が進んでいくの
稽古のはじめの頃に、わたしが子供の頃に体験したことを話して、
あと多摩ニュータウンのご出身でパルテノン多摩のスタッフの白川
ー“二つの世界が同時進行していく”、ワクワクしますね!それでは観に来てくださるお客様へメッセージをお願いします。
稽古をやっていて思ったのが、たまたま「多摩ニュータウン」という街の話で、住んでいた、あるいは住んでいる「人」の話だと思いました。私自身は多摩ニュータウンに所縁はないのですが、「人の歴史」として、人の願いや想いが積み重なって街ができたんだな、と感じていただけたらうれしいです。多摩に関係がなくても、舞台を観て「自分の住んでいた街をちょっとでも好きになれたらいいかな」って。
ーそうですよね。まさに私はそんな想いでこの演劇プロジェクトに携わっています(笑)
もう一度故郷を見つめ直して、もっと好きになりたいな、って。
「故郷が好きかどうか」って、その人個人のアイデンティティにすごく密接に関わっていると思うんですよね。自己肯定感にも繋がっているような気もしていて。
ああ、そうですね。“多摩コンプレックス”って多摩出身の方が言っていますが、私は“滋賀コンプレックス”があります(笑)。出身地のいいところを聞かれても、うまく答えられなくて。特産物とかもないし。どこか(いいところを)見つけられるようになったらいいな、って思っています。
ー自分の故郷を誇りに思いたい、という気持ちは、きっと多くの人が抱いている願いのような気もしますよね。ありがとうございました!
*
先日通し稽古を観させていただきましたが、ワタナベさんご自身の
ワタナベさん、ありがとうございました!
《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」
8月4日(金) 19時30分開演
8月5日(土) 14時開演/19時開演
8月6日(日) 14時開演 ※上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール
http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html
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