【多摩の魅力を紹介】実は映画の都 多摩センター

皆さん、映画はお好きですか? 私は大好きです。もう何十年もの間、いわゆる映画ファンという稼業を続けています。今でも映画館で年間100本前後見ています(ちなみに演劇もそれと同じくらい見ています)。

 

『たまたま』の上演会場パルテノン多摩がある多摩センターは、調布~橋本を結ぶ京王相模原線上にあります。調布~橋本間は全部で12駅。特急/急行なら20分です(調布~京王多摩センターは12分)。

 

京王線の路線図は以下のリンクをご覧ください。

https://www.keio.co.jp/train/map/pdf/rosenzu.pdf

 

その相模原線上にシネコンが幾つあると思いますか? 答えは3つ。さらに厳密に言えば、京王多摩センター~橋本という5駅、特急/急行でわずか8分の区間内に、イオンシネマ多摩センター/TOHOシネマズ南大沢/MOVIX橋本という3つのシネコン、全26スクリーンが存在しているのです!

 

 

多摩センターにあるのはイオンシネマ多摩センター。全8スクリーン。スクリーン1のスクリーンの大きさはこの地区では最大。6月から無料のプレミアムシートが全スクリーンに設置されました。土地柄ファミリー系作品に力を入れていますが、「シネアーツ」というシリーズでアート系作品をしばしば上映。ロイヤルシェイクスピアカンパニーの舞台上映なども行っています。

http://www.aeoncinema.com/cinema/tama/

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2つ先の南大沢にあるのはTOHOシネマズ南大沢。全9スクリーン。実は東京都内で初めてできたヴァージンシネマズの劇場。2003年に東宝ヴァージンシネマズを買収したことでTOHOシネマズになりました。つまり都内のシネコンとしては老舗中の老舗。ポイントなどの制度はTOHOシネマズチェーンが一番お得です。

ここのプレミアムスクリーンは座席とスクリーンの関係が絶妙で、正真正銘のプレミアムです。同じTOHOシネマズでも、六本木や府中にあるプレミアムスクリーンに入って「何がプレミアムなのかわからない」と思っているそこのあなた、ぜひこの劇場のプレミアムスクリーンのD列かE列の真ん中で見てください。プレミアムの意味がよく理解できるはずです。

https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/006/TNPI2000J01.do

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4つ先の橋本にあるのが松竹系のMOVIX橋本。全9スクリーン。上映環境のクオリティが平均的に高く、特にシアター9の映像と音響は最高です。松竹系なので、シネマ歌舞伎劇団☆新感線ゲキシネなども上映されます。

http://www.smt-cinema.com/site/hashimoto/

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東京の私鉄沿線でこんなにもシネコンが密集した地域は他に無いはずです。

たとえば小田急小田原線は、ターミナルである新宿と小田原を別とすれば、急行でも1時間半程度かかるあの長い路線上に、イオンシネマ新百合ヶ丘とTOHOシネマズ海老名のたった2つしかシネコンがありません。

東急田園都市線は、渋谷を別とすれば、中央林間までの35分間に109シネマズ二子玉川1つだけ。

そして東急東横線に至っては、渋谷を別とすれば、何とシネコンが1つたりとも無いのです!! 

いずれも京王多摩センター~橋本の「8分間に3つのシネコン」とはまったく比較にもなりません。

さらに9月には調布に11スクリーンを擁するイオンシネマ シアタス調布が開業します。そうなると「特急/急行で20分の区間内に4つのシネコン全37スクリーン」というとんでもない状況になります。

 

つまり「多摩センター(京王相模原線沿線)は映画ファンにとって非常に恵まれた環境にある」ということです。

 

 

シネコンばかりあっても、どうせ同じ映画しかやってないだろう」と思う方もいるかもしれませんが、東宝のTOHOシネマズと松竹系のMOVIXではプログラムが結構違います。イオンシネマはその中間という感じですが、差別化を図るため、多摩センターではアート系作品やライヴ作品・演劇作品などの上演にも力を入れています。また、同じ作品を上映していても、3つシネコンがあると「この映画は他の劇場では小さめのスクリーンでやっているが、○○では大きなスクリーンでやっているからこちらの劇場で見よう」といった選択が可能になってきます。

 

最近では、アカデミー主演男優賞脚本賞を受賞した傑作『マンチェスター・バイ・ザ・シー』が、相模原線沿いではイオンシネマ多摩センターでのみ上映されたのですが、何を間違えたのか2番目に大きいスクリーンにかかっていました。都心での上映館は新宿武蔵野館など小さい劇場でしたが、イオンシネマ多摩センターのスクリーン7は新宿武蔵野館で一番大きいスクリーンの3倍くらいあります。つまり東京都内ではおそらく最も優れた観賞条件だったということです。

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「そんな程度では物足りない。もっと渋いアート系作品をガッツリ見たいんだ」と言う方のために、小田急多摩線で10分程度の新百合ヶ丘に「アルテリオ映像館」があります。川崎市アートセンターという施設にある名画座/ミニシアターで、アート系作品のファンならば驚喜する他ないもの凄いラインアップが組まれています。ぜひ下のリンクから上映作品を確認してみてください。なお川崎市アートセンターには「アルテリオ小劇場」もあり、演劇やライヴ、寄席などが盛んに上演されています。

http://kawasaki-ac.jp

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なお新百合ヶ丘にはイオンシネマ新百合ヶ丘(9スクリーン)もあり、同じイオンシネマながら、多摩センターとは微妙に違う作品が上映されています。

http://www.aeoncinema.com/cinema/shinyurigaoka/

 

 

さらに、多摩モノレールで24分の距離にある立川まで行けば、映画ファンの間で全国的に知れ渡っている立川シネマシティがあります。ここはTOHOシネマズなどの大手チェーンとは違う、地元資本による立川独自のシネコン。地元資本ではショボいのでは…と思ったら大間違い!! 大手チェーンでないが故に、映画好きの夢を叶える無茶のし放題。しかもその無茶がちゃんと劇場の評価と観客動員に結びつき、今や映画ファンの聖地と化しているシネコンです。

上映環境、とりわけ音響の良さには昔から定評がありましたが、最近は「極上爆音上映」「極上音響上映」(誤解している人が多いですが、この2つは別物です)が大きな売り物。特に一昨年の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と『ガールズ&パンツァー 劇場版』の極上爆音上映は絶大な評判を呼び、観賞数十回のヘヴィーリピーターや、北海道や九州から飛行機に乗って立川まで見に来るファンさえ出る始末。どちらも今の時代としてはありえない驚異的なロングラン上映となり(『ガールズ&パンツァー』に至っては何と371日!!)、シネマシティというブランドを不動のものとしました。もはや立川の大きな観光資源と言っていい、唯一無二の劇場です。

http://cinemacity.co.jp

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多摩センターを中心に考えた場合、新百合ヶ丘を含め、電車で直通10分圏内に4つのシネコン+1つの名画座/ミニシアターで、全37スクリーン。9月に調布のイオンシネマが開業すれば、電車で15分圏内に5つのシネコン+1つの名画座/ミニシアターで、全48スクリーン。電車で25分圏内の立川まで含めたら、何と6つのシネコン+1つの名画座/ミニシアターで、全59スクリーン! 

待てよ、電車で25分とか言い出せば、下高井戸シネマや、一度乗換が生じるTOHOシネマズ府中なども入り…いや、もうやめておきましょう。すでにお腹いっぱいです。

 

 

これが渋谷や新宿、銀座など、膨大な人が行き来する山手線随一の繁華街なら話は分かります。しかし多摩センターはそのようなタイプの街ではない。ところがどういうわけか異常なまでに映画館が溢れている。どう地図を眺めても、東京の郊外で、これほど映画の上映環境に恵まれた地区は他にありません。

 

 

そんなわけで映画好きの皆様、パル多摩で『たまたま』をご覧になる際は、その前か後に近隣の劇場で映画をハシゴするパターンも十分にありえますよ。リンクしました各劇場のスケジュール表で、『たまたま』の観劇とハシゴできる作品を探してみてください!

 

 

市民スタッフのマサトでした。

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

8月4日(金) 19時30分開演

8月5日(土) 14時開演/19時開演

8月6日(日) 14時開演 ※上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

 

http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

 

 

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