『たまたま』初日の幕が開きました

8月4日(金)、いよいよ『たまたま』の幕が開きました!

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14時からゲネプロがあるので、私はその時間を目指してパル多摩へ。着実に進む祭りの準備。そして多摩中央公園を覗いたところ、何やら清掃作業中。万が一土日もこんな感じでしたら、無粋でごめんなさい! でもカルガモさんたちはそんな人間の営みなど関係無くのんびりと過ごしていました。

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14時からゲネプロを拝見。こんな機会でないとできないので、時々場所を移動して会場のいろいろな場所で観劇。最前列に座ったら、写真撮影の邪魔になるからと注意されました(汗)。

パルテノン多摩の小ホールは(小と言っても304席ありますが)、どこからでも見えやすいです。ただし音の響きは場所によって驚くほど違います。反響の関係で、ピアノの演奏と重なると比較的台詞が聞き取りにくなるところもある(すみません、仕事の関係で音にはうるさいのです)。ただしこれはほとんど人がいない状況なので、人がいっぱい入ればかなり違うかもしれないなと思いました(それは正しいことが後に判明)。

 

 

本番までの間、役者さんはみんなもっとくつろいでいるのかと思いきや、ほとんどの人が舞台上に立って自主稽古というか、本番に向けてエンジンを温めておくためのアップを続けています。その一方、客席でじっと音楽を聞いて集中力を高める人も。舞台上にいない人も、おそらく別の場所で似たようなことをやっているのではないでしょうか。また、舞台上にいても、体を動かして声を出すわけではなく、皆の姿をじっと見守っている人もいる。あれも精神的な面から『たまたま』の世界に入り込んでいるのでしょう。本番前のアプローチは本当に人それぞれ。そんな光景は、一般の観客としては見られないものなので、非常に新鮮でした。写真でお見せできないのが残念です(そもそも写真を撮っていませんが)。

 

 

本番では、私はチラシ配りの担当。自分で折り込んだ当日パンフ+チラシを来場者の皆様にお渡しします。チラシの束を持つ左手がこんなに疲れるものだとは予想していませんでした。

 

私の友人知人も結構見に来てくれている。ありがとう。もちろんワークショップの参加者も。その筋では有名なシアターゴアの姿もチラホラ。皆様、よくぞ来てくださいました。

 

初日は、市民スタッフに参加する前から自分でチケットを買っていたので、開演5分前にスタッフ証を外して一観客に戻ります。この日はほぼ満員。これまでガラガラの客席で、通し稽古とゲネプロを見ましたが、本番ではどう変わるのでしょうか。

 

 

ついに開演。いろいろとビックリです。観客の反応が凄くいい。とても温かいヴァイブレーションが場内を満たしている。非常に適切な、温かい笑いが起きる。よく観劇をされる方なら、この「適切な温かい笑い」というのが、実はとても貴重なものであることをご存じでしょう。「適切の範疇をハズレた、笑いのための笑い」「いかにも内輪受けな笑い、あるいはスノッブな笑い」「極端に笑いの沸点が低く、そんなに笑う必要もないところでの大袈裟な笑い」など、かえって場の空気を白けさせる笑いが少なくありません。しばしば腹に据えかねることがあります。「舞台は観客と共に作るもの」というのは決して観客サービス用のフレーズではなく、本当に観客の観賞態度が劇場全体の雰囲気を変えてしまうのです。

 

その点、今回パルテノン多摩小ホールを満たしていたのは、申し分のないヴァイブレーションでした。観客の反応を見て初めて「あ、そうか。ここって実は笑うシーンだったのか」と気づかされるところさえありました。そのようなヴァイブレーションは当然役者にも伝わります。皆 ゲネプロよりもずっと自然でスマートです。通し稽古を見た時には、正直かなり荒削りな部分も多かったのですが、本番ではほとんどの部分がきちんと作品世界に馴染んでいました。そりゃあれだけ素直に過不足の無い反応をされれば、役者だってやりやすいし、いやでも気分が盛り上がってくるでしょう。通し稽古/ゲネプロ/本番初日と見てきましたが、本番のグルーヴ感がずば抜けていました。

そして気になっていた音響も、やはりお客さんが入ると、その体でトゲトゲした部分を上手い具合に吸い込んでくれる。台詞は聞き取りやすくなり、ピアノの音もまろやかに。少なくとも私の座っていた席では、音響の問題はほぼ解消されていました。

 

そんなこんなで全体のノリも良くなっていたのでしょう。ゲネプロで2時間10分だったのが、本番では2時間4分に。どこで6分も短くなったのか、役者たちが後で不思議がっていたほどです。

 

 

しかしこの日は19時30分開演で21時34分に終演。それなのに完全退館時間が22時。しかもその間に初日乾杯をするというありえないスケジュール。初日の常で、出演者の知り合い等が多いので、たいへんな状況。それでもどうにかこうにかほぼ時間通りに退館できたのは奇跡でした。

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その後、何となく役者さんたち(と、そのお知り合い)の飲み会に混じることに。知らない人も多かったので写真は遠慮しておきましたが、お通しだけ写しました(笑)。個人的には、12年ほど前から舞台で何度となく演技を拝見しているS・Rさんと初めて話すことができて嬉しかったです。

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残りは2日、3公演です。あとたった3公演で、『たまたま』がこの世から消えてしまいます。

 

 

 

市民スタッフのマサトでした。

 

 

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

84日(金) 1930分開演

85日(土) 14時開演/19時開演

86日(日) 14時開演 

 

上演時間:約2時間 パルテノン多摩 小ホール

 

http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

 

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