「たまたま」出演者、山森大輔さんにインタビュー!

『たまたま』出演者インタビュー、今回は山森大輔さんです。新劇の名門 文学座の所属ですが、最近はミナモザや椿組などに出演し瀬戸山美咲作品の常連となっています。また昨年はパルTAMAフェスで上演されたFUKAIPRODUCE羽衣の『愛いっぱいの愛を』にも出演。去年はきらめきの池ステージ、今年はその下の小ホールと、パルテノン多摩にとって馴染みのある俳優さんにもなりつつあります。そしてこのインタビューで、実は昔から多摩センターと縁のある方だということも判明しました!

 

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多摩ニュータウン、多摩センターにいらっしゃったのは今回のワークショップが初めて…あ、いやいや、そんなことはない!(笑)。去年FUKAIPRODUCE羽衣に出ていらっしゃいますものね(笑)。

 

元々お爺ちゃんお婆ちゃんが町田に住んでいて、大学が中央大学だったので…

 

 

―え?そうなんですか!

 

そうなんですよ。だから多摩センターには結構馴染みがあるんです。特に学生時代は、よくと言うほどではないけれど、多摩センターで飲んだりしていたし、お爺ちゃんお婆ちゃんちに行くときも、原付で多摩センターを通って行ったりしていました。

 

 

―それは15年くらい前ですよね? その頃と比べて、最近の多摩センターは何か変わった印象はありますか?

 

あ、そうだ! その後も、バイトで三越の地下のお肉屋でバイトしていたことがありました。それが10年くらい前かな?そんなには経ってないか。でも今はもう三越無いんですよね(*)

(* 三越はココリアの2階~B1に入っていましたが、この春に撤退。1階と2階のテナントはほとんどそのままの形で残っていますが、B1の食品売り場のみ現在閉鎖中で、この秋にリニューアルオープンの予定)

 

 

―ご出身がこの近くということですか?

 

国分寺です。

 

 

―ああ、なるほど! 同じ多摩地区なんですね。では中央大学も、その近くに住んでいたわけではなく、実家から通われていたわけですね?

 

そうです。最後の頃は原付で通っていたんですが、当時通っていた道を、この芝居の稽古中に地図で確認したんです。そこで初めて「この辺が多摩ニュータウンになるのか」と理解しました。多摩ニュータウンのサイズとかよく分かっていなかったんですよ。多摩センターとか乞田川とか関戸橋とか、1つ1つは分かっていたけれど、それがこういう地理関係にあったのかと。昔の古地図とか見たんですけど、「ああ、ここをこう通ってきていたのか」と分かって面白かったです。

 

 

国分寺の人から見た多摩センター/多摩ニュータウンというのは、どんなイメージなんですか?

 

なんかちょっと晴れやかな場所というイメージですね。子どもの頃にサンリオピューロランドが出来たせいもあり(*)、新しくて綺麗な街という感じがありました。

(* サンリオピューロランドの開園は1990年12月)

 

 

国分寺の人って、多摩センターに行くくらいなら立川に行くんじゃないかというイメージがありますが…

 

立川…う~ん、でも立川とはまた違うんですよ。やはりピューロランドのイメージかな。小さい頃にピューロランドに行った記憶があるので、夢の国みたいなイメージがありますね。

 

 

―キティちゃん凄いですね(笑)。

 

キティちゃん凄いですよ(笑)。

 

 

―でも多摩センターは、去年のFUKAIPRODUCE羽衣でいらっしゃったのが久しぶりだったんですよね? 学生時代やバイト時代と比べて何か違った点は感じましたか?

 

子どもがすごく走ってるな~と感じました。去年行ったときは、ほとんど駅からパルテノン多摩までの道しか通ってなかったんですけれど、歩くと本当に子どもたちが走ってて、すごく素敵な場所だなと。

 

 

―最近の山森さんの出演歴を眺めると、所属されている文学座と瀬戸山さんの作品が二本柱のような感じになっていますが、瀬戸山さんと親しくなった経緯は?

 

文学座の松本祐子さんが演出した『阿修羅のごとく』という舞台があって(*)、その上演台本が瀬戸山さんだったんです。僕はそこに稽古場代役という立場で参加していたんですが、代役だから普段は後ろの方で稽古を見ているわけです。そこで瀬戸山さんの近くになることが多く、けっこう話す機会があって、「今度 自分の劇団でパキスタンの芝居をやるんです」という話を聞いたので、「僕も旅行が好きなんで興味あります。ぜひ出たいです」と自分から言いました。そうしたらある時 電話がかかってきて「出ませんか」と言っていただいたんです。

(* 2013年にル・テアトル銀座他で上演。原作は向田邦子)

 

 

―では『彼らの敵』が最初の瀬戸山作品だったわけですね。

 

そうですね。『彼らの敵』の時は、僕以外はけっこう瀬戸山さんと仕事をしているメンバーで、僕だけが他の出演者全員と初顔合わせだったんです。だからすごく緊張して初日の稽古に行ったんですが、そうしたら中田顕史郎さんが「おい、山森。この芝居はあまり日数が無いから。稽古の間にちょっとずつ仲良くなって、本番直前にやっと凄く仲良くなった…なんてのはもったいないから、もう今日仲良くなっちゃおう」と言われて…

 

 

―(笑)

 

そんな風にすごく距離を詰めてくれたのが、心強かったし、嬉しかったです。

 

 

―この『たまたま』で演じられるのは、だいたいどんな役柄なんですか?

 

『たまたま』の物語では、2つの世界があるんですけれど、どちらの世界でも町田マリーさんと夫婦の役です…という感じですかね(笑)。

 

 

―あまり詳しく説明するとネタバレになっちゃいますからね(笑)。では最後に、観客の皆さんにメッセージなどありましたら。

 

多摩に住んでいる人たちがこれを見てどう思うか、とにかく知りたいですね。また、多摩ニュータウンって、すごく特殊な進化を遂げているような感じもしますが、実はそれって進化のスピードが速いだけで、他の街にもすごく通じるものがあると思うんです。だから、多摩以外の地域に住んでいる人にも、普段 演劇を見ない人にも見て欲しいと思います。その感想を知りたいんです。

メチャメチャ楽しいと思います。今回初めてご一緒する人が多いんですが、老若男女バラバラ、年齢もキャリアもみんな全然違っています。でもみんな凄く面白い人たちで、文学座にはいないようなタイプばかり。その人たちの魅力、生き生きとした姿を、ぜひ見て欲しいと思います。

 

 

 

 

 

何と山森さんは国分寺の出身で、子どもの頃から多摩センターに縁のある方でした。国分寺の人の目には、多摩センターはそういう風に映るのか…と新鮮な驚きを感じました。また、話の中に登場する中田顕史郎さんのエピソードに中田さんの人柄が表れていて、良い話を聞けたと思います。

 

 

(インタビューアー 市民スタッフ マサト)

 

 

 

 

《公演情報》 多摩ニュータウン×演劇プロジェクト「たまたま」

 

84日(金) 1930分開演

85日(土) 14時開演/19時開演

86日(日) 14時開演上演時間:2時間予定 パルテノン多摩 小ホール

 

http://www.parthenon.or.jp/act/2996.html

 

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